冬の冷たい空気はなんだか煙草を吸いたい気分にさせる

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トラブゾンから黒海を眺めてみたいと思った。
 

トルコは非常に好きな国だ。初めて一人で海外に来たのがトルコだった。

 
初一人旅ということで、トラブルには事欠かなかったがそれでもこの国の陽気な人々と美味しい食事、豊富な歴史的建造物に圧倒された。2度目のトルコは1ヶ月くらいかけて前回行けなかった東部を中心にいろいろ再訪する予定だった。

 

しかし、私がトルコを再訪した2015年11月は、ISISやシリア、PKKなどトルコを巡る情勢がいまいち思わしくなかった。そのためトルコ行きそのものを取り止めしようかとも思ったが、少しだけ覗いてみることにした。それがトラブゾンだった。

 
私を乗せたバスは12時過ぎにウードゥルを出発した。トゥズチャ、カルス、サンカミシュなどを経由しながらエルズルム手前のサービスエリアのようなところで休憩をとった。
 

時間は16時過ぎていた。11月になったばかりのトルコの西の空に太陽は吸い込まれていった。

 

レストランで食事をする人、チャイで凌ぐ人いろいろいた。休憩時間がどれだけあるのか分からなかったため昼食を食べていなかった私はどうしたものか逡巡した後食事を取ることにした。エキメッキと呼ぼれるトルコのパンをトレーに盛り、バットに盛られた料理の中からどれにしようか考える。値段を聞いたら一品10~12リラ、日本円にすると400~500円もすると言う。高いな、と感じたがもう乗りかかった船。羊肉とナス、じゃがいもの煮込み料理を選んだ。味は美味しかったが量が物足りなかった。これで500円もするのか…。

 

500円といえば私が1日の食費の目安にしている金額だ。ここで食事を取るのではなく、トラブゾンまでチャイで凌げば良かったか。いや、トラブゾン到着は夜中になるんだし今日のちゃんとした食事はこれだけになるのかもしれないから多少高くても食べておいてよかったのだ。或いは、食事はトルコの1番の楽しみのようなものではないか。など様々な思いが頭を駆け巡る。

 

食事を終え、すぐに外に出た。バスはまだまだ出発する気配はない。もっと中でのんびりしていたらよかったかな。チャイの一杯でも貰おうか。そんな事を考えながらレストランと駐車場の間にある喫茶スペースをウロウロしていると、不意にある思いが胸の奥に芽生えてきた。

 
煙草が、吸いたい。
 
そこでは、喫煙者が一杯のチャイを片手に至福の刻を過ごしていた。
 
私には喫煙の習慣はない。そもそもあの匂いも、吸ったあとに残る喉の不快感も嫌いだ。言ってしまえば中学生の不良が煙草に抱くどこかかっこいいイメージ以外すべてが嫌いだった。煙草なんて吸ったところで後で後悔することは目に見えている。それに煙草もライターも持ち合わせていない。
 
「冬の空気がそうさせるのかな。」
 
そう呟いて私はいつ出発するとも知れないバスに乗りこんだ。幸いにもバスはすぐエルズルム、トラブゾン方面に向けて出発した。
 
01/11/2015 Turkey