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疑惑のスパイ中国に入国す

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昨夜4時まで夜更かししたこともあって寝過ごした。
起きたらすでに7時30分!
10分で支度、10分で食事、起きてから30分しないでターミナルへ。

ハルビンはウラジオストクよりさらに10℃ほど寒いそうなのでタイツと上重ね着初導入。

俺がバスに乗り込むやいなや即出発。かなり危なかった。

バスに乗る前に何時間かかるか聞いたら5時間って言ってたけどどう見ても5時間じゃ無理。
そもそも見た感じウラジオストク―ウスリースク間の6~7倍の距離があるし、イミグレもある。どう見ても12時間以上かかる。時差(3時間)を考慮してもかなりエグい。

バスは思ってたよりも遥かに早い一時間半で国境近くの町ポグラニチニへ。

大量に取りすぎて食べきれなかった朝食をビニール袋に詰めて持ってきて正解。
ピロシキを頬張る。ビーフストロガノフもそうだったけどロシア人はレバーが好きなのかしら。

小一時間休憩しバスはロシア側のイミグレーションへ。特に問題もなくロシア出国完了。僅か3日だったけど楽しかったぜロシア!また来るよ!!

陸路で国境を越えるのは実に4年10か月ぶり。
国境線1つ越えただけで世界は一変する。

それまで完全にヨーロッパだったロシアから完全にアジアの田舎になる。
国境の職員も美男美女だらけのスラブ人から東洋人に様変わりする。
着ているものも、顔も、言葉もすっかり変わってしまう。

中国側のイミグレーション、問題発生。
俺だけ30分以上取り調べを受ける。

パスポートのコピーをとられ、ビザとか滞在地、滞在予定地、出国地、等々聞かれる。
一度通してくれたと思ってもまた聞かれる。

なんとか入国のスタンプを押してもらえてもバスに警察が乗り込んでてパスポートチェックされ、ハルビンに向かうバスの中で一時間以上質問攻めにあう。
何が問題なのか問うと、スパイの疑いがある、と。
入出国のスタンプが多い、怪しい、と。

俺がスパイとか笑うわ。
どんだけ優秀なんだよ中国の公安は…。

スタンプの数が多いとか、俺よりもっと多い人たくさんいるがな。
日本が中国に対して友好的ではないとか言うから日本人もそう思ってると反論したったわ。
首相がよくないとか言ってね。ゆうにことかいてよー言うわ、と思ったよ。

ただ忘れちゃいけないのは、彼が中国の警官で、ここは中国だということ。
そしてやつらが人間にたいしてどれだけひどい行いをできるのかということ。

チベット然り、ウイグル然り。

早くベトナムに抜けたい。
こんな国には長く居られない。

中国に対する嫌悪感が強くなる。

ここで俺は感じてしまった。
自分の西洋人に対する憧れと日本人以外の東洋人に対する優越感を。

ロシアではほとんどの人に対して憧れ羨望と尊敬の念を感じていた。
それが中国に入ったとたんに嘲りに変わった。
なぜかは分からないが見下している自分に気付いてしまった。

俺は何なんだ?

今、日本が国際的に見て非常に重要な地位を占めることにも、アジアにおいて圧倒的にトップであることにも俺は全く貢献していない。
先人たちが残した功績に座して他を嘲る権利が、理由が俺にあるのか?

無いだろ。

一人旅は残酷だ。それは日本で過ごしていたのであれば知らなかった、もしくは見て見ぬふりをしていられた自分の負の側面が炙り出されるから。

一人旅は残酷だ。自分の良いところも悪いところも日本にいるとき以上に如実に現れてそれと真っ正面から向き合わなきゃいけない。

日本では物心ついた頃から優等生で勉強ができて勤勉で滅多に怒らず文字通りいい人として生きてきたのに、一人旅をしたとたんにエゴだったり自己中心なところだったり中国人とか韓国人とかを心の底で見下してたり(もちろん中には尊敬に足る人物もいると思うけど、総体としてね)、そんな自分と真っ向から対話しなくちゃならない。日本では気づかなかった自分の嫌なところがどんどん出てくる。

一人旅は残酷だ。

スパイ疑惑と自分の中の嫌な側面に気付いて悲しい気持ちにになる。

バスは昼食休憩を経て、15:30ハルビンに到着。ロシアとの間に3時間時差があるからトータルで10時間超、肉体的にも精神的にもなかなかハードな移動だった。

ハルビンでは地図にも載ってない全く訳の分からない場所におろされたので仕方がないから街の中心までタクシーに乗ることに。
案の定、希望した場所じゃないところに場所に降ろされる。しかも高い。

タクシーにおろされてしまったので意に反してハルビン1の観光名所、中央大街(旧キタイスカヤ)を宿を探しながら歩く。
感想は正直、これで東方のモスクワ、東方の小パリを語るな、であった。

それにしてもズボンの下に穿いたタイツがいい仕事してる、タイツマジ神。

目星を着けておいたホテルに18時頃チェックイン。
Wi-Fiが繋がらず高い値段で泊まらされそうになったけどなんとかWi-Fiが繋がりネットで予約、チェックイン。
普通に泊まったら198元がBooking .com で予約したら108元なんだもの。

作家の丸山ゴンザレスさんがトークイベントで言ってたけど時代は変わったなぁ。

しかし中国では三ツ星ホテルでも英語全く通じないのね。
デポジットを説明するのに翻訳サイトで翻訳した画面をカメラで撮って見せてくれたのには笑った。

「お前の200は敷金というものだ」て。

なんとか宿も取れて落ち着いたので今後のルートを練る。
これまで長期旅行者は自由そのもので全く制約がないと思ってた。
しかしビザ(もしくはノービザ)、資金、時期などによって大いに制約されていることを知る。
俺の場合は14日で一度中国から出国しなければならない。
どこから出国するか、どこに出国するか、それまでどこをどう回るか。

短期の時は一週間を最大限使い尽くし遊び尽くすスケジュールを組めば良かった。
ビザの有効期限を気にする必要もなかった。

それが長期ではある。
確かに自由度は格段に高いが、高いがゆえに短期よりより高度なセルフコントロール、取捨選択、時間感覚が必要であるように感じた。

短期の旅は時間を金で買う。
長期の旅は時間で金を買う?

長期旅行のスケジュールを練っていると行きたいところが増えすぎる。
金には(さらに言えば時間も厳密に言えば)限りがある。
その中でどこに行ってどこに行かないか。

旅の期間を2~3年と言ったときに、多くの友人にはそんなに長いのか!と驚かれたが、
旅仲間には2~3年って言ってる人は5年くらいになるね、って言われたことの意味がやっと分かった。
長期の旅行であっても行きたいところ全てに行くことなんて到底できないんだ。

世界はとてつもなく広い。

夕食はホテルの近くの現地人しか入らなそうなお店に行った。
過去2回中国の安食堂で美味しい料理をほとんど食べたことがないので慎重になる。
最初意を決して入ったお店は食べたいものを選んで調理してもらうスタイルの鍋屋だった。しかし値段がいくらになるのか想像つかないので出てしまった。

もう1つ候補にしていたお店に入る。
なんと先程の店と同じスタイルの鍋屋だった。

えぇいままよ!

と適当にチョイスしていたら途中から楽しくなって頼みすぎたかなと思った。

結果はたったの11元、200円もしないのか。

味は辛い鍋に自分で選んだ材料を入れたもので普通に調理すれば不味くなりようがない。美味い。

ビールも一本3元、50円以下で580mlのビールが(薄いけど)飲めるなんてここは天国か?
鍋にビール2本合わせても300円しないなんてこれは良いお店を見つけた(明日いなくなるけど)なと嬉しくなる。

昼間の憂鬱な出来事で中国”なんて”観光もしないですぐさまベトナムに抜けてしまおうかと思ったりもしたけど、そんな考えも温かくて美味しい食事一皿で変わってしまうのだなぁと。

そんなホクホクした気持ちで中国最初の夜は更けていった。