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なぜ放浪の旅ではいけないのですか?

エッセイ
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どうも、3年半くそニート野郎三矢(@hideto328)です。

僕にはかれこれ5年くらい不思議で不思議でしかたがないことがあります。今日はそのことについて書きたいと思います。

それは、当てのない旅、放浪旅に対する批判です。

なぜ放浪の旅ではいけないのでしょうか?

いつの頃か長期旅行界隈は変わってしまった、悪い方向に

いつからかよくわかんないのですが5年かもう少し前くらいから長期旅行クラスタに大きな変化があったように感じます。

それは「自分探しの旅」「放浪の旅」「当てのない旅」は時代遅れ、というようなもの。

そしてその放浪の旅に対するアンチテーゼとして出てきたのが「テーマ」をもったキャリアアップに繋がる旅、みたいななやつ。

旅をキャリアアップへ!一世を風靡したテーマを持った旅とは?

僕の記憶にある限りではこの風潮の先駆者は海外留学の口コミサイトScoolwithを創業した太田英基さんのサムライバックパッカープロジェクト

で、太田さんの影響を受けた人たちががこの後雨後の筍みたいに出てくる。例えば青木優君の「HIBILOG」とか成瀬勇輝君の「NOMAD PROJECT」とかね。

成瀬君はそのようなテーマで本も書いている。

自分の仕事をつくる旅
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いわゆる「意識高い系」ってやつですね。

まあ、そういう旅行がしたい人はそういう旅行を勝手にしてくれればいいんだけど、こういうブームみたいなのが起こってくると、逆に「テーマ」を持ってない人はヤバい、みたいな風潮が出てくるのよ。

俺もよく聞かれますよ、

「え?世界一周ですか?テーマとかあるんですか??」

て(そもそも世界一周だなんて言ってない)。

くだらねー笑

俺は見たい場所行きたい場所食いたいもの飲みたい酒があって、働きながらの休暇じゃ到底足りないから仕事辞めたの!!てめーのみじけー物差しで語るんじゃねー!!!!

て思うんだけど、良識ある大人なボクは終始穏やかな表情で適当にあしらっているわけです。

そういえばこの頃「意識高い系」からのインタビュー依頼が多すぎてウザいwっていうのも話題になりましたね。

「意識高い」旅行者にありがちなコト

この手のテーマを持ちたがる旅行者の特徴として大きく二つ挙げられます。

特徴1:聞いてないのにやたらと話したがる

この手の人たち、特に学生に多いんですけど聞いてもいないのにやたらと自分のことを語ってくる人多いです。

「俺!これこれこういうテーマで大学を休学して今世界一周してるんですよ!」

あーそうすか。酒がまずくなるんでちょっと黙っててもらっていいですか

これは完全に僕の経験と好みの問題なんですけど、「この人すげー」「この人やベー」って旅行者は自分を押し出してこない人が多いですね。ていうか凄すぎてヤバすぎて押し出してこないでもオーラで分かっちゃいますし、そういう人はむしろこっちが鼻息荒くして深堀したくなっちゃうわけです。

だから、「俺は俺は!」「私は私は!!」って感じの人たちの話って自分中心だし、自慢話(しかも大したことない)ばかりだしボカー嫌いだね。まあ、こちとらいい歳のおっさんですし、学生からしたら1.5倍長く人生生きてるんで(今これ書いててその事実に恐れ戦いている)相手の気分を害さない程度に適当に相槌打ちますけど。

いいですか?あなたの話が本当に面白くて興味深ければこっちから深堀りしますから!!!

特徴2:自分で自分のことを旅人って呼んじゃう

この手の「意識高い」人たちはよく自分のことを「旅人」って呼ぶんですよ。まあ旅人って言葉はカッコいいし俺も好きだけど自分では使わないかな。

俺も「旅人なんですか?」みたいなことをよく聞かれるわけだけどそういう時は面倒くさいので「あぁ、まぁ、そんな感じです」と答えているわけですが、彼らは何か知らんけど「旅人」という言葉をメチャクチャカッコイイパワーワードみたいに使うんですよ。Twitterのアカウントに「@旅人」みたいにに入れたりね。

思うに、彼ら彼女らの中では「意識高い」俺・私と世捨て人感漂う「旅人」という言葉の乖離に官能的な何かを感じるのかなーと分析していますw

でも俺思うよ、イタくね?って。

長期旅行はキャリアアップにつなげるものではない

これは個人の考えに大きくゆだねられるところなんでしょうけど僕の意見としては「旅」はキャリアに繋がらないし、繋げる必要もないと思っています。

若い人にはわからないでしょうけどそもそも、

旅とは豪奢な無駄を味わうこと

沢木耕太郎『天涯〈3〉花は揺れ闇は輝き 』

なんですよ。

それがいいし、だからいいそこに無駄な理由を付ける理由も必要もないんです。

あと、「意識高い」人たちってせっかく日本社会から出てきたのに常に何かに追われているような雰囲気の人が多いですね。何やってんの?肩の力抜けよっていつも思う。

ていうかそもそもキャリアに繋がるの?

結構前に見たんでソースが定かではないんですが(そもそもウェブ上の記事じゃなくてFacebookかTwitterで見たのかもしれない)就職活動で「世界一周」を自己PRに使う学生が増えすぎてて、採用面接してる担当者がそのワードを聞いただけで落とす(落としたくなる?)っていう話が少しありましたね。

知り合いの長期旅行者でまあ就活上手くやったんだろうなって人はみんな長期旅行の話は極力出さない(こっちから出さなくても履歴書の職歴欄とかに謎の空白期間ができるからほぼ間違いなく追及されるらしいが)って人の方が多いです。

就活のネタのためだけに海外行ってきた人は面接官の気を引くために、貴重な時間とお金を使って旅行してきたんだろうけど不憫でならない

もちろん前述の、太田さんとか起業する予定の人にとっては市場調査の一環、もしくは自分のスキルアップ、話のネタその他諸々etc.なわけだから関係ないんだけど一般人がそういう「一部の」人の意見に耳を傾けるのは危険でしかない、と一般人のボクは思うわけです。

(ちなみに「俺は、僕は起業するつもりなんで関係ありません」って反論する人も居ると思うけど、そういうあなたに優しい僕は起業した人の3年以内の廃業率とか成功率とかを調べてみることをオススメします。)

長期旅行は意味がないのか?

じゃあ世界一周とか、長期旅行とかは意味ないのかっていうとそうとも思いません。

やっぱり海外に出ると、いやでもそれぞれの国の制度、システム、政治、経済、歴史、文化に意識が向きます。そして長期の旅行であればそれが横に広がる、つまりそのそれぞれの国ごとの共通点、相違点、軋轢その他諸々etc.に気が付きやすくなると思うからです。

そういう感覚って一週間くらいの短期旅行で日本から往復するだけだとなかなか気が付けないんですよね。例え別のタイミングで隣国にも行っていたとしても。

だから、長期旅行には長期旅行の大きなメリットがあると思います。

それになにより、俺は陸路で国境を越えていくのが好きだし、それは9日間の休暇じゃほぼほぼ無理なのです(特に中国の西安からギニアのコナクリまで飛行機に乗らずに行くとかね)。

長期旅行は確かに素晴らしいものだ。でもそれはキャリアには繋がらない。そういうことです。

「みんな旅に出ようぜ!」じゃねーよ

それにも関わらず最近のウェブメディア界隈(いや一部の旅行関連メディア界隈か)では「笑顔!仲間!旅最高!」みたいな空気を垂れ流して「みんな旅に出よう!」って喧伝しているところがやたらあります。

これは別途書こうと思っているテーマなんでここでは深入りしませんが、僕自身としては世界一周とか、仕事を辞めてまでの長期旅行って人には勧めていないんですよ。相談されても基本的には諌めてます。

それはやっぱり旅行後のこととか、旅行にかかる諸々のコスト(オポチュニティーコスト含む、これも別途書く予定です)を考えてのことなんです。正直、ちょっと行ってみたいな、くらいの人にはリスクの方が大きい。僕はそう考えています。

でも、でもね、それでもいるんですよ、中には。どれだけやめろって言ってもやっちゃうやつ。

僕もそうですけど、どれだけ論理的に考えても損しかないのにどうしてもそれがやりたくてやりたくてやっちゃう人。そういう人が、そういう人こそが旅に出ればいいと思っています。

そういうバカはやっぱり全力で応援したくなっちゃいますよね。誰に勧められるでもなく、むしろやめろって言われてるのにやりたくてやりたくて仕方なくてやっちゃうやつ。

まとめ:テーマなんかくそくらえ

今だからぶっちゃけるとこんな風潮だったので日本を出る直前まで、

「テーマを見つけなければいけないんじゃないか?テーマがない俺はダメなんじゃないか?」

そう思っていた時期が僕にもありました。

でもね、日本を出て3年以上経つ今だから思うけど、ダメじゃねーし、そっちの方がむしろカッコイイ。そう思いますね。

まあやりたいことがあってそのためにテーマを持って旅するんです!て人のことは特に否定はしません。まあ勝手にやってくださいとしか。

それに中にはそうやって起業する人もいるんだから大したもんだと思います。でも一般の旅行者としては、そんな肩ひじ張ったこと言ってねーで、いま目の前にある景色、空気、歴史、飯、酒を楽しもうぜって思う。

くだらねーこと考えてる暇あったら楽しんだもん勝ちだぜ、この世界は。

ということで海外放浪は「あり」です(ただし前述の通りオススメはしません。)。お勧めはしませんがそれでも行きたくて行きたくて震えるくらいなら行きましょう。連絡いただければ全力で応援しますゆえ。

エッセイ
三矢英人

バックパッカー/トラベルライター/チェコ親善アンバサダー2018/米国公認会計士(USCPA-Inactive)

1986年神奈川県生まれ。「行きたいところに行き、見たいものを見て、食べたいものを食べ、飲みたい酒を飲む」をモットーに2013年11月から2019年4月まで無帰国長期旅行していました。

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