どうも!三矢(@hideto328)です。
クルグズスタンの写真を整理していたらクムスがムショウに飲みたくなりました。今回はクルグズ人が大好きな飲み物クムスを紹介します。
キルギスの国民的飲み物クムスとは
クムス、というのは馬乳酒の一種である。
キルギス(クルグズスタン)に限らず、カザフスタンやモンゴルでも飲まれるという。wikipediaによると元横綱朝青龍も地元で愛飲していたという。
馬乳酒と言ってもアルコール度数は1~3%ほどしかなく、しこたま飲んだとしても酔うことはないだろう。現地の人にとっては牛乳を飲むように(いや、日本人が牛乳を飲むより遥かに飲んでいる気がする)日常的に普通に飲まれている。
農耕民族と異なり移動を繰り返す遊牧民族にとってクムスは貴重なビタミン源となっていたらしい。
馬乳で作られるため、町中で売られれているものよりも牧草地で売られているものの方が鮮度が高く美味しい。
そのため、オシュ―ビシュケク間の幹線道路やソンキョルなどの道っぱたでよく売られており、クルグズ人はわざわざ車を止めて大挙して買い付ける。実際、オシュ―ビシュケク間の移動時にクムスを買うために毎度停車した。
クムスは樽のような入れ物に馬乳を入れ棒で攪拌させて作られるらしい。ビシュケクのあるバザールにあったクムス屋にその装置が置いてあったし、いろいろな博物館に展示されているのを見た。
作られたクムスは、使い古しのペットボトルなどに入れられ販売される。商店やスーパーなどではホームメイドではない(一見)ちゃんとしたクムスも販売されているが、道っぱたで売られているクムスの方が美味しいらしい(スーパーなどで買ったことがないのでわからない)。
肝心な味だが、正直な話多くの日本人の口には合わないだろう。実際私も最初飲んだ時は捨てては勿体ない、と鼻をつまむようにして飲み干したように思い出される。
強烈な酸味とチーズのような独特な匂いがする。
しかし、それでも飲んでいると次第に癖になっていくから不思議である。
最初バザールで購入して以後、自発的に購入する気は起らなかったが、クルグズを旅しているとことあるごとに勧められる。
私は基本的に、現地の物を食べ、現地の物を飲む、をモットーとしている。それが現地のことを知る大切なものと考えているからだ。
そして、勧められたら極力断らない。そうやって何杯も何杯も、クムスを飲んだ。
次第にその酸味が、匂いが癖になっていく。
この感覚は初めて飲んだ時、不味くて不味くて仕方がなかったビールが、次第に最初の一口だけは美味く感ぜられ、次に最初の一杯だけは美味く感ぜられ、そしてビールの美味さの虜になっていく、その過程に似ている。
特に、クルグズスタンでも有数の牧草地ソンキョルで飲んだクムスは絶品だった。
上質なクムスはスモークチーズのような香りがする、と聞いてはいたがまさにそのような香りが立ち込め、キレのある酸味とともに脳天を突き抜けて行った。
クムスにはクルグズスタンの国旗にも採用されたユルタの天井がしっかりと映り込んでいた。
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