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男だけどヘアドネーションしてきたから一連の流れと感想を紹介する

ヘアドネーションのために束ねられた髪 備忘録
この記事は約13分で読めます。
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突然ですが、ヘアドネーションって知っていますか?

今回長期旅行から帰国してヘアドネーションに参加したのでヘアドネーションって何?ってことやヘアドネーションの流れ、参加してみた感想などをまとめます

ヘアドネーションの存在を知らない人や、ヘアドネーションしようかどうしようか悩んでいる人に読んでもらえたらと思います。

ヘアドネーションとは

ヘアドネーションでカットされた髪の束

まずヘアドネーションが何か知らない方のために簡単に説明を。Wikipediaのヘアドネーションのページにはこう説明されています。

ヘアドネーション(英: Hair Donation)とは、小児がんや先天性の脱毛症、不慮の事故などで頭髪を失った子どものために、寄付された髪の毛でウィッグを作り無償で提供する活動。

ヘアドネーション – Wikipedia

そう、ヘアドネーションは髪(ヘア:hair)を寄付(ドネーション:donation)する活動のことです。

その目的は病気や事故、生まれ持っての特性により髪の毛を失ってしまった子供たちに無償でウィッグ(かつら)を提供するため。

人の髪の毛で作られたウィッグは非常に高価でオーダーメイドのフルウィッグ(あたま全体を覆えるかつら)を作るには10万円以上かかることもザラだそうです。

10万円といわれるとおとなでもちょっと躊躇う金額ですよね。

そして、病気と闘う子供たちのために無償でウィッグを作成・提供する活動がヘアドネーションなのです。

元々アメリカで始まった活動だそうで、日本では2009年に後述するNPO法人Japan Hair Donation&Charity(ジャーダック)が活動を開始したとのことで、日本でこの運動が生まれてちょうど10年経つ計算になります。

今回お世話になった美容師の方によると、最近は女優やアナウンサーなどがヘアドネーションを行い、自身のブログなどで報告するケースが増えていて、それに伴って知名度も上がり、希望者も増えてきているそうです。

調べてみると柴咲コウや熊田曜子さん、ダレノガレ明美さんや相武紗季さんなどがヘアドネーションしたことあるみたいですね。

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髪の毛の寄付をしました #ヘアドネーション #JapanHairDonationAndCharity

柴咲コウ (@ko_shibasaki)がシェアした投稿 –

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そうだった。今回はヘアドネーションもしたくてバッサリ切りました。ギリギリ長さ足りてよかったです☺️

Aibu Saki(@aibu_saki)がシェアした投稿 –

僕がヘアドネーションすることになったきっかけ

元々僕は日本にいた時、金融機関で働いていたこともあって短髪でした。

ヘアドネーションに必要な髪の長さは団体によっても異なりますが、31センチ以上の長さがあることが条件の団体が多いです。

そんな短髪だった僕が長髪になったのは長期旅行中に髪の毛を切るのが怖かったから。

言葉の問題とか、渡航先の国の流行りの問題、なにより美容師の技術の問題でへんてこりんな髪形にされるくらいなら切らない方がいいわ!とあまり髪の毛を切っていなかったんですね。

5年5か月の旅行中に髪を切ったのはわずかに3回。

1回目はオーストラリアで就労ビザを取った、もともと日本で切ってもらっていた美容師さん。これはもう間違いなく安心ですよね。

お次はロンドンで、かつてロンドンに住んでた友人に安くてそこそこの美容院を紹介してもらって2回。

最後がパリ。パリと聞くとおしゃれなイメージでしょうが郊外のモロッコ人がやっている格安美容院ではフランス語かアラビア語しか通じず、クワバタオハラのくわばたりえのような髪型になりました笑

まあそれでもウガンダで髪切った友人が言っていた、「ヘアカットのサンプルがゴリラみたいなやつしかなかったけど観念してお任せにしたらゴリラみたいな髪型にされた」っていうのよりは幾分マシかもしれません。

閑話休題。そのくわばた事件を経て、それから1年以上僕は髪を切らずに伸ばしていました。

そんな時、どこかの宿で知り合った日本人に「それだけ長さがあるんだったらヘアドネーションしてみたら?」と言われ、それまで聞いたこともなかったこの活動の存在を知りました

その話を聞いたとき、日本には1年以内に戻るつもりでしたので、せっかくだから誰かの役に立てるのなら、と思い、それからも帰国まで髪を伸ばし続け、日本に帰ってきてからヘアドネーションすることにしたのでした。

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ヘアドネーションの一連の流れ

ヘアドネーションに興味を持った方のために寄付の一連の流れを説明します。

ヘアドネーション賛同美容院を見つけて予約する

ヘアドネーションは寄付する髪の毛が条件さえ満たしていれば受け取ってもらえるので、条件さえ満たしてもらえればどの美容院で切ってもらっても問題ありません。

ただし、ヘアドネーションならではの条件があるので事前に受け付けてもらえるか美容院に相談した方がいいでしょう。もしくは、ヘアドネーション活動に賛同を表明している美容院にお願いすると勝手がわかっているので非常にスムーズです。

私も賛同美容院でカットしてもらいました。

ヘアドネーション賛同美容院を見つけるにはヘアドネーションを行っているNPOのサイトから賛同美容院を検索するのが簡単です。

有名どころだと、

があります。

私は一番上の団体Japan Hair Donation & Charityの「賛同サロンを探す」ページから今回利用した美容院を決めました。

予約する際は「ヘアドネーションしたい」旨を伝えましょう。

前述したとおり、賛同サロンになっていなくても寄付するための条件を満たしてカットしてもらえればいいので、お気に入りの美容院や美容師さんがいるのであれば相談してみるのもいいと思います。

当日、乾いた髪のままカットすること、小さい束にまとめてゴムで縛ってからカットすること、ドナーシートの記入などヘアドネーションならではの決まりごとがあるのでよほどここの美容院・美容師じゃなきゃ嫌、というのでもない限りは賛同サロンでカットしてもらった方が楽だとは思います。

当日の注意点

ヘアドネーションするためには髪が完全に乾いていないといけません。そのため当日は朝シャワーを浴びたりシャンプーをしたりしないでください。

というのも、髪の毛が少しでも湿っていると雑菌が繁殖したりカビが生えたりしてウィッグとして使えなくなるそうです。1つのウィッグを作るには30人もの人の髪の毛が必要だと言われています。一人でも湿った髪の毛を寄付してしまうと他の寄付者の髪の毛も使えなくなってしまう可能性があります

予約している時間に美容院を訪れカットしてもらいます。美容院では美容師さんが髪を小さい束にまとめて、その後切ってくれます。

それ以降は普段のヘアカットと変わりありません。

カットが終わった後はドナーシートを記入します。ドナーシートは各NPO法人のサイトに載せられていることが多いので自分で郵送する場合は自宅に戻ってから記入しても構わないでしょう。

私が利用した美容院では髪の毛の発送など全部やってくれましたが、サロンによっては寄付者が自分で送付するところもあると思いますので予約時に確認しておいた方がいいでしょう。

一部のサロンでは、ドネーションヘアの発送代行、ドナーシートや返信用封筒の提供を行なっていますが、あくまでサロンのご厚意によるものです。ドネーションカット以降の作業は、原則としてドナー自身による手配をお願いしています。

Japan Hair Donation & Charity(ジャーダック)

受領証が届く

私が利用したNPO法人では髪の毛が到着後、受領証を送ってくれました。

ということで男だけどヘアドネーションしてきたよ

と、いうことでここからは自分がヘアドネーションしてきた体験談です。

まさかの日本で道間違えて遅刻しかける

今回利用した美容院は小田原の美容室ariceさん。小田原市で賛同美容院検索したところ小田原駅周辺ではあまりないみたいでちょっと不便な立地でしたがこちらにしました。

御殿場線下曽我駅から歩いて20分くらい。駐車場あるみたいなので車を持ってるなら車で行った方がいいかも。

普段あまり行かない場所なので途中道を間違えて全然違う方向に歩いて行ってしまい、小走りでギリギリ予約していた時間に間に合いました。

海外でもほとんど道間違えないのにまさか日本で道間違えるなんて……。

美容院Ariceの外観

中に入るとオーナーの山田さんがお出迎えしてくれました。

ariceさんではこれまで、男性でヘアドネーションに来た人はいなかったということで、なんと予約した時に僕のことを女性だと思ったそうです。ずいぶん声低い人だなーと。なので結構驚かれてました。

記念撮影からのドネーションカットスタート

髪は洗わないでカットするので、椅子に座って準備をしたら輪ゴムで髪を少しずつ束ねていきます。

ドネーションする方はみなさん記念に写真を撮るということで僕も撮ってもらいました。

ヘアドネーション前の髪の長さ

髪超なげー……。ちなみに伸ばすとへそくらいまでありました。浜崎あゆみ「LOVEppears」のジャケットみたいなこともできるレベル。

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でゴムで小さい束にまとめていきます。

ヘアドネーションのために束ねられた髪

束ね終わったら束ねた少し上でカットして、それ以降は普通のカットと同じです。

ドネーション分(31cm以上)カットしてから、通常のカットとして切っていくことになるので髪の長さは余裕を持っていった方がいいですね。

カット後の希望の長さ+31cmは最低でも必要なので。

カット中は僕の長期旅行中の話や、他のヘアドネーションされた方の話で盛り上がりました。

今回利用した美容院での男性のドネーションは初めてということでしたが、女性のドナーは少しずつ増えているとの話でした。

話を聞いていると、ヘアドネーションに参加する人それぞれにそれぞれの思いやドラマがあるようで話していて結構楽しかったです。

なのでヘアドネーションする際は他にどんな方がヘアドネーションに来たのか聞いてみたら結構話も盛り上がって楽しいんじゃないでしょうか。

で30分くらいカットしてもらって、洗ってもらって、スタイリングしてもらって、最終的にこんな感じに。

ヘアドネーション後の髪の長さ

数年ぶりにずいぶんサッパリしました!

ドナーシートの記入と代金のお支払い

こちらが寄付にまわる髪。

ヘアドネーションでカットされた髪の束

長さがわかりづらいかなと思ったのですが、ちょうどいい物差しがなかったので、サイズ比較用にたまたま持っていたパスポートを並べてみました。なんとなく長さのイメージが湧きますでしょうか?

ヘアドネーションでカットされた髪の束2

パスポートの長辺が12.5cmなので40~50cmくらいはありそうです。

ariceさんでは郵送もまとめてやってくださるということなのでその場でドナーシートを記入してあとはお任せしてきました。

事前にウェブサイト読んでる感じでは自分で送らなきゃいけないっぽかったので代行してもらえるのはほんとうに楽です。

という感じで料金を支払って、おそらく人生最初で最後のヘアドネーションは終わりました。

受領証の受け取りと感想

一か月半ほどして受領証が届きました。

Japan Hair Donation & Charity(ジャーダック,JHD&C)受領証

ariceさんではヘアドネーションされた髪がある程度溜まったらまとめてNPOに送っているということでしたので受領証が届くまでの時間は人によってばらつきがありそうです。

最後に、ヘアドネーションしてみた感想ですが、純粋に貴重な経験ができたな、と思ってます。

30cm以上も髪を一気に切るなんて女性でもなかなかない経験だと思いますし、その髪が誰かの役に立つこととか、カット中に聞いた他のドナーの話とかいろいろ面白かったです。

あとサッパリした後は髪あらうのも楽だし、乾くのも早いし、シャワー浴びた後に水が滴って来ないようにタオル頭に巻かなくていいしとにかく楽です!もう長髪にすることはないでしょう。

そんなこんなで僕の(おそらく)人生で最初で最後のヘアドネーションは終わりました。

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ヘアドネーションで気になることQ&A

ヘアドネーションに興味は沸いたけどちょっとわからないこともある、そんな人のためにちょっとしたQ&Aを作りました。

より多くのQ&Aは各団体のウェブサイトに書かれていますのでそちらも併せて確認していただければと思います。

男性でもできますか?

ここまで読んできた方ならもうおわかりでしょうが、性別に関係なく参加できます。

日本人じゃなくても大丈夫ですか?

日本人でも日本人でなくても誰でも問題ありません。国籍関係なく参加できます。

カラー入れてるand/orパーマかけてるてるけど大丈夫?

カラーもパーマも問題ありません。白髪でもくせっ毛でも大丈夫です(細かい条件はNPO法人ごとに異なります)。

ただし、少し引っ張ったくらいで切れてしまうほど傷んでいる髪では残念ながら参加することができません

髪の長さは何センチ必要ですか?

寄付先の団体によって基準が異なりますが基本は31cm以上です。

かつらを作る際に髪の毛をV字に植え込むらしく、そうすると31cmの髪の毛でもウィッグの長さは半分の15cmになってしまいます。

より詳しくはNPO法人HEROさんの下記ページをご覧ください。

どうして31cm以上なの?|ヘアドネーション|NPO法人HERO

団体によっては、ウィッグに使う以外で役立てるため、31cm未満でも受け付けているところもあるようなので、31cmに満たないけどヘアドネーションしてみたいという方は各団体に確認してください。

ただし、せっかく寄付するのであれば半年なり1年なり待って31cm以上の長さになってから寄付した方がヘアドネーションの本来の趣旨には沿っていると思います。

まとめ:ヘアドネーションしてみて

長期旅行者って男性も女性も髪を長く伸ばしている人多いので、帰国したらヘアドネーションも選択肢の一つに加えてもらえたらなと思います。男性なんか日本帰ってきたら髪さっぱりカットする人多いと思いますし。

確かに、男でヘアドネーションするっていうとちょっと「えっ?」って思われるかもしれませんけど、どうせ切るなら誰かの役に立つ方がいいかなって。

ヘアドネーションでなく普通に美容院で切られた髪は産業廃棄物としてただのゴミですからね。

長さの基準を満たしているなら寄付してみてもいいんじゃない?美容師さんとの話も弾んで結構楽しかったですよ。

あと今回この記事を書くにあたってヘアドネーションについて調べていたら偽善だとかなんだとかネガティブな意見もあるみたいでした。

でも偽善ってそんなに悪いことですかね?

やらない善よりやる偽善。偽善だなんだと言って行動しない人より、偽善だろうが売名だろうが実際に寄付した人の方が何倍も世のため人のためになってると思いませんか?

この記事がこれまでヘアドネーションの存在を知らなかった人や、ヘアドネーションしようかどうしようか悩んでいる人に一人でも多く届いたらそれだけで僕は幸せです。

備忘録
三矢英人

バックパッカー/トラベルライター/チェコ親善アンバサダー2018/米国公認会計士(USCPA-Inactive)

1986年神奈川県生まれ。「行きたいところに行き、見たいものを見て、食べたいものを食べ、飲みたい酒を飲む」をモットーに2013年11月から2019年4月まで無帰国長期旅行していました。

≫詳しい自己紹介はこちら

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